オフィスで足元が寒いときの冷え対策7選【電気を使わない方法】

「オフィス冷えきって足元が寒い」

「冷え対策したいけどオフィスの電気は使いづらい…」

広々としたオフィスでは、足元が寒いと感じることもしばしば。オフィス内の温度を独断で変えるわけにもいかないし、小型のストーブなども電気が必要なため使いづらい…。そんなお悩みを抱えているデスクワーカーは多いはずです。

本ページでは、そんなデスクワーカーのお悩みを解決するべく、冷えに苦しむ事務員や整骨院・鍼灸院の先生が知恵を集結させて「オフィスで足元が寒いときの電気を使わない冷え対策」をご紹介していきます。

その場の寒さを解消させる対処法から、根本的な冷えの解消法など様々な方法をお伝えさせていただきますので、ぜひオフィスでお試しください!

目次

オフィスで足元が寒いときの「電気を使わない」冷え対策7選

早速、デスクワークの寒さ対策を7つ紹介していきます。

簡単&低予算はもちろん、職場でも迷惑にならず、周りの目を気にせずできる方法のみを厳選して紹介していきますので、ぜひ実践してみてください!

カイロをお腹・腰に貼る

お腹や腰にカイロを貼ると、手や足先の冷えの解消効果が期待できるため足元の寒さ対策としておすすめです。

「でも、手や足先が冷えているのにお腹や腰に貼って意味があるの?」と思う方も多いでしょう。

結論から申し上げますと、お腹に貼るからこそ手や足先の末端が温まるのです。このことは、様々な研究結果によっても報告されており、お腹や腰を温めることで足背部の皮膚温度が上昇したという報告もあります。(※1)

諸説ありますが、心臓をはじめとした内臓が温められ、血管が拡張することで全身への血液循環が促進される要因がもっとも代表的な理由とされています。

つまり、デスクワークの寒さ対策としてカイロを貼るときは、冷えている部位だけでなくお腹や腰にもカイロを貼ってあげると冷え対策としてより十分な効果が期待できるのです。

腹巻を着けて内臓を温める

オフィスの足元の寒さ対策として、腹巻の着用も効果が期待できます。

腹巻が手や足先の冷え対策に効果が期待できる理由は、先述したカイロをお腹や腰に貼る理由と同じです。内臓が冷えるのを腹巻で防止して、血液の流れが促進されると手や足先の末端にまで十分な血液が流れます。

冷えの大半が、手や足先の血流が滞り起こるため、十分な血液が手や足先に流れれば皮膚温度が上昇し十分な冷え対策になるでしょう。幼少期に祖母から「お腹を冷やすな!腹巻を巻け!」と言われてきましたが、祖母にこのような意図が合ったのかは不明ですが、先人の知恵は流石ですね。

保温性の高い靴下を履く

足先の冷えが強い場合は、保温性の高い靴下を履きましょう。

おすすめの素材は、カシミヤ・ウール・コットンなどです。これらの素材は、保温性だけでなく、吸湿性にも優れているため足の蒸れを防ぐ効果も期待できます。

女性の場合、ストッキングの上から靴下を着用するケースも視野に入れて少し大きめのサイズを選ぶのがおすすめです。サイズが小さいと過度に足を締め付けてしまい、むくみや疲労の原因となりやすいためご注意ください。

ブランケットで下半身を覆う

ブランケットの使用も足元の寒さ対策には効果的です。

膝掛けとしてブランケットを使用すれば、下半身の保温効果が高まるため、足先の冷え対策につながります。素材選びのポイントは、薄手でも保温性の高いフリースやマイクロファイバー素材がおすすめです。

また、見た目もオフィスに馴染むシンプルなデザインを選べば、周囲の目を気にせず使用できます。コンパクトに折りたためるタイプであれば、使わない時はデスク周りにスマートに収納できるため、職場環境にも配慮した冷え対策と言えるでしょう。

温かい飲み物で内側から温める

デスクワークの合間に温かい飲み物を飲むことも、効果的な寒さ対策のひとつです。

特に生姜やシナモンなどのスパイスが含まれた飲み物は、内側から体を温める効果が期待できます。また、温かいハーブティーやルイボスティーなどは、リラックス効果も期待できるため、冷えによる緊張状態の緩和にも効果的です。

体を温める飲み物としてコーヒーを好んで飲むデスクワーカーも多いですが、カフェインの摂り過ぎには注意が必要です。カフェインには一時的な血管収縮作用があるため、摂取し過ぎると逆に冷えを促進してしまう可能性があるため適量を心掛けましょう。

足を動かして血流を促す

足元が寒いと感じる場合、定期的に足を動かすと次第に足元が温かくなります。

デスクワーク中、座ったままでもできる簡単なエクササイズとして、足首を回す、つま先を上下に動かすなどがおすすめです。これらの動きは、ふくらはぎの筋肉にも適度な刺激が加わるためポンプ作用が促進され血液循環が改善されます。

また、1時間に一度は立ち上がって軽く歩くことも重要です。わずか30秒程度でも、血行が促進され足先の冷えが改善されやすくなります。

ひとつひとつは小さな動きでも継続的に行うことで、デスクワーク中の冷え対策として十分な効果を発揮してくれるのです。

冷えに効くツボを押す

最後の足元の寒さ対策は、東洋医学の知恵を借りた「ツボ」押しです。

「三陰交(さんいんこう)」と呼ばれるツボは、冷え性の緩和で有名なツボです。三陰交は、くるぶしの内側から指4本分ほど上にあり、脛の骨の後ろ側に位置します。このツボを優しく押すことで、下半身の血行促進効果が期待できます。

また、手のひらの中央にある「労宮(ろうきゅう)」というツボも、全身の血行を促進するとされています。人差し指と中指を曲げたときにできるしわの先端あたりにあるこのツボを、反対の親指で優しく押すと効果的です。

ツボ押しは、オフィスでも周りの目を気にせずに手軽に実践できます。効果には個人差がありますが、一度試してみる価値はあるでしょう。

USB&充電式の足元の寒さ対策グッズもおすすめ

オフィスの電気を堂々と使える職場は少ないため、多くのデスクワーカーが電気を使わない足元の寒さ対策に頭を悩ませていますが、近年ではUSB式や充電式の寒さ対策グッズも多く販売されています。

USBであれば、パソコンに繋げるだけで使用ができるため、オフィスのコンセントを使う必要がありません。また、オフィスの電気を使用できない場合は充電式の寒さ対策グッズを使用すれば、自宅で充電したのちオフィスで使用することができます。

もし、電気を使わない寒さ対策では思うような効果が得られない場合は、USB式や充電式の寒さ対策グッズの使用を検討してみてはいかがでしょうか。もちろん、職場の許可をとることを忘れずに。

オフィスの寒さに負けない「根本からの冷え対策」を紹介

足元の寒さに対して温めるという行為は、その場だけの対処的な行為に過ぎません。

もし、今後もデスクワークを続けていくのであれば、根本的な「冷え」の改善は避けてはとおれないでしょう。以下では、そんな冷えを根本から改善するための方法をご紹介していきますので、目先の寒さは対処法で凌ぎながら、長期的な改善を目指していきましょう。

バランスの良い食事を摂る

栄養バランスの整った食生活は、冷えの解消・緩和に効果的です。

特に、20代の若年女性で偏った食事をしている人は、冷えを感じやすいという研究結果が報告されています。(※2)

特に麺類などは、単品で食事として成り立つ傾向にあり、無意識のうちに偏った栄養バランスになりやすいため、副菜を意識したバランスのよい食事が重要です。

また、1日の摂取エネルギーが不足しており、BMIが低い(痩せ型)女性も冷えを感じやすい傾向にあるため、1日の摂取エネルギーの目安でもある「1400~2000㎉」(※3)を意識して摂取するようにしましょう。

適度な運動を行う

適度な運動は、冷えの根本解消に効果が期待できます。

特に、ジョギングや早歩きなどの強度が少し高めの有酸素運動がおすすめで、山口県立大学の看護栄養学部による研究では、2週間の実施で手足の冷えが緩和されたという結果が発表されています。(※4)

おそらく、冷え対策に運動が効果的だという認識は多くの方が持ち合わせているはずです。なかには真面目に運動を実施している方もいるでしょう。

それでも、思うように効果が実感できない場合は運動の強度に問題があるのかもしれません。ご紹介した研究結果においても、冷えに効果があった有酸素運動は、1日に5000歩以上の歩数の増加、そのうち15分間以上の早歩きまたはジョギングを含む運動を4日以上/週としています。

15分間の早歩きまたはジョギングは、息が弾みキツイと感じるほどの運動強度です。おそらく、みなさんが思っているウォーキングなどの有酸素運動よりも強度が高いでしょう。もちろん、無理は禁物ですが、運動を実施しているにもかかわらず思うような効果が実感できない方は運動強度を少し見直す必要があります。

座り姿勢を見直す

座っているときの姿勢を見直すことも根本的な冷えの解消には効果的です。

特に、「骨盤を立てて座る」座り方をおすすめします。

まずは現状、多くのデスクワーカーが骨盤を寝かせて座ってしまっています。骨盤を寝かせて座ると、自然に前のめりの姿勢(猫背姿勢)になってしまいます。

前のめりの猫背姿勢になると、お腹が圧迫され内臓に負担が掛かることで全身への血流が思うように供給できず冷えを感じやすくなります。ただし、その問題を解消しようと意図的に背筋を伸ばしても、今度は肩や背中が緊張状態に陥るため、肩こりや腰痛などの不調を感じやすくなるのです。

そこで、おすすめの座り方が骨盤を立てる座り方。骨盤を立てて座ると、体が前のめりになるのを防いでくれ自然と背筋が伸びた座り方ができます。また、骨盤を立てる座り方では脚を組むことができないため不良姿勢の抑制につながるため一石二鳥です。

股関節や骨盤周りが硬い方は少し練習が必要かもしれませんが、頑張って習得して根本的な冷え解消を目指しましょう。

【骨盤を立てる座り方】

STEP
骨盤を前傾させる

お尻を後ろに引くように骨盤を前に倒します。上半身が前に倒れ過ぎないよう注意しましょう。

STEP
お尻を突き出すように座る

お尻を後ろに大きく突き出すように座ります。スクワットのフォームをイメージしながら座りましょう。

STEP
肩の力を抜いてリラックス

座ったあとは、肩の力を抜いてリラックスしましょう。従来の座り方よりも猫背になりにくいと感じるはずです。正しい座り方ができていれば脚が組めない・組みづらいと感じます。

まとめ

オフィスで足元が寒いときの「電気を使わない」冷え対策をお伝えさせていただきました。

冷え対策自体は多くの方法があるため、職場のルールや環境に合わせた冷え対策をとっていくとよいでしょう。ただし、その場だけの冷え対策だけでなく今後を考えた根本的な冷え対策も重要です。

当たり前の話にはなりますが、根本的な冷え対策も食事や運動など一般的な健康法と変わりません。冷え一気に解消する方法は残念ながら存在しないため、食事や運動などの当たり前の健康法を継続することが大切です。

参考文献

(※1)下腹部と腰部の温罨法が生体に及ぼす効果の検討|江上千代美,長坂 猛,近藤美幸,井垣通人,田中美智子

(※2)若年女性の冷えと食および生活習慣との関連|日本食生活学会誌第26巻4号

(※3)一日に必要なエネルギーと摂取の目安|農林水産省

(※4)冷え症緩和と快眠のための有酸素運動の効果とその生理学的機序の探究|山口県立大学看護栄養学部

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

中村 匠のアバター 中村 匠 ゆらぎ整骨院(柔道整復師)

デスクワーカーが少しで快適にタスクを遂行できるように微力ながら多くの情報を提供させていただきます!よろしければ参考にしてみてください。

コメント

コメント一覧 (1件)

コメントする

目次